更新 2024/7/3
幻の豚サドルバックとは
目次
サドルバックって何
1.どんな味わいの豚?
この豚は、脂肪と赤身のバランスが絶妙で、濃厚な味わいが特徴で、かなり大好きな豚です。
グロワグロワでは大体半丸(豚一頭の半分)で仕入れさせて頂き、メインディッシュとしてローストポークにてご提供するほか色な料理に使わせて頂いてまいりました。
通常より少し肥育期間が長いこと
ストレスのない環境で育てられていること
福留さんというプロが肥育していること
これらの要因のおかげで、16年以上豚肉専門店として様々な豚を扱ってきましたが、その中でも非常にお味のクオリティの高い豚でした。
2.どこからきたの?
2024年7月2日、日本で唯一肥育する福留さんより、またサドルバックを頂けるとのご連絡を頂きました。
そんなこともあり以前書いたブログに追記としてサドルバックの事を記載します。
サドルバックとは、イギリス原産の珍しい豚の品種で、その特徴的な黒と白の帯模様が名前の由来です。
サドルバックについていろんな記事を見たんですが、イタリアの有名な「チンタせネーゼ」種と混同されていて、『どっちなんだろうか?』と疑問に思っていました。
豚博士の桑原さんに伺った情報が一番確実かと思い今回の執筆に至りました。
結果的にチンタセネーゼと見た目が同じように見えるのですが、イギリス原産なものとイタリア原産のものがあるということみたいです。
3.希少な理由
ウェセックスサドルバック(Wessex Saddleback)
イギリスのウェセックス地方で育種され、黒い体に白い帯模様が特徴です。
この品種は脂肪と赤身のバランスが良く、濃厚な味わいがあります。
アンガースドルファーサドルバック
ウェセックスサドルバックはイギリス原産ですが、ドイツに渡り、「アンガースドルファーサドルバック」という名前で知られるようになりました。
体が黒く、肩から前脚にかけて白い帯状の模様が特徴的です。
ドイツでは、この品種は特に北部で飼育され、強健で適応力が高いことから、様々な気候や環境に適応してきました。
ウェセックスサドルバックと同様に、脂肪と赤身のバランスが良く、濃厚な味わいが特徴です。
ウェセックスサドルバックは、その優れた肉質と適応力から、
19世紀後半から20世紀初頭にかけてヨーロッパ各地に輸出されました。
その結果、ドイツでも飼育が開始され、現地の条件に適応しながらも、独自の名前と特徴を持つようになったそうです。
このように、サドルバックがドイツに渡り、「アンガースドルファーサドルバック」として知られるようになった事例があります。
この品種は、ドイツでもその優れた肉質と特有の外見から高く評価されています。
チンタセネーゼ
※清美さんのブログより引用
イタリアのトスカーナ地方が原産で、こちらも黒い体に白い帯模様を持ちます。チンタセネーゼは特に脂肪の風味が良く、独特の風味が特徴です。
しかしながら本当に見た目ではわからない 笑
3.希少な理由
放牧
サドルバックが希少な理由は、その育て方にあります。
大量生産が難しく、特に自然に近い環境でのびのびと育てられることが重要だそうです。
放牧しないとストレスを抱えて良い豚に育てられないそうです。
いわゆる三元豚などはある程度の場所に大量に肥育されて出荷されるんですがサドルバックはそうではないんです。
長めの肥育期間
肥育期間はおよそ8ヶ月。
(通常市場に出回る多くの豚は6ヶ月程度で出荷されるものが大半です。)
グロワグロワで使う3年肥育ものの話をしたんですが、『筋張らないですか?』
と生産者さんらしい的を射た言葉を頂きました。
やっぱりなんでも知っていますね。
肥育期間を8ヶ月にしているのもそういった理由があるそうです。
そして、大量出荷できないので、取引先も必然的に決まってきます。
こうした理由により希少性が高くなっています。
私は運良く鎌倉ハムの高橋さんという方に福留さんをご紹介頂き、晴れてサドルバックを使うことが出来ております。
人の繋がりって大事ですね〜
福留小牧場
1.実際に行ってきました
朝5時にカプセルホテルから
出て始発の新幹線に乗って鹿児島へ。
そこから鹿児島空港へ向かいレンタカー。。
睡眠時間が短く眠かった。。
到着する前に近くのカフェ「小麦カフェ」さんで腹ごしらえ。。
合計¥1700 安い。。
こすぱが良すぎる。店内は鹿児島マダムで溢れていました。
小麦というのは、ここで飼われているフレブルの名前でした。
お腹パンパンにして〜〜
約3時間半かけて福留小牧場さんに行ってきました
月曜日、火曜日とお休みで火曜日に
屠畜して解体するそうです。。
休憩時間を拝借して工房を見学させて頂きました。
2.日本唯一のサドルバック肥育
福留小牧場は日本で唯一、サドルバックを飼育している牧場です。
福留さんがドイツにいる時に使っていたサドルバックが今の牧場の原点になっているそうな。
当時ドイツでの修行時代に使っていたサドルバックを気に入って、日本に戻ったらサドルバックを使う事を決心していたそうです。
日本に持ってくる際にもかなり苦労したそうです。
3.ドイツで学んだシャルキュトリ技術
工房では生ハムやら、ソーセージやらサラミやら色んなものを仕込んでいました。
本当なら肉だけを販売したいとの事。
なぜなら仕込まなくていいから 笑
以前にも別の記事でお話したのですが
豚肉は
腕、もも
の注文はあまりないのです。
(調理にひと手間必要な部位はその美味しさにも関わらず需要が低い現状があります)
サドルバックも例外じゃなく福留さんはドイツで学んだシャルキュトリの技術を活かし、そうした余ってしまう部位をシャルキュトリにしています。
細かく部位を分けてシャルキュトリにしていました。
特に豚タンのテリーヌは絶品でした。
4.ふくどめ小牧場さん詳細
住所
〒893-0044 鹿児島県鹿屋市獅子目町81−1
HP
サドルバック以外にも!「幸福豚」
福留牧場では、サドルバックとは別に『幸福豚』という豚を育てています。
こちらの幸福豚はサドルバックの血統50%に白豚を交配し二元豚、三元豚にして育てているそうです。
私はまだ使ったことがないのですが、一度使ってみようかなと思っています。
グロワグロワで食べれます
1.サマーコースにて
グロワグロワではサドルバックは不定期で仕入れていますが、2024年サマーコースにてふくどめ小牧場さんのサドルバックをメインディッシュとして使用しています。
この特別な豚肉を使ったローストポークを、夏野菜のかぼちゃとゴルゴンゾーラチーズと12年熟成のバルサミコソースで仕上げ、その美味しさを存分に味わっていただけます。
ぜひこの機会に、幻の豚サドルバックの美味しさをお楽しみください。
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