イベリコ豚ベジョータ(レアル・ベジョータ)とは?|スペイン最高ランクのどんぐり豚
- 栗山 裕二
- 3 日前
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更新日:14 時間前
【7月〜8月限定】“レアルベジョータ”希少部位を堪能する、食比べ特別コース|グロワグロワ浅草
全世界でも希少なこの部位、浅草で本格的に味わえるのは当店グロワグロワだけ。

イベリコ豚は、スペインが誇る高級食材。その中でも“ベジョータ”はどんぐりを食べて育った最上級ランクとして知られていますが、さらに希少な“レアル・ベジョータ”という存在があるのをご存知でしょうか?
恥ずかしながら私は、このレアルベジョータに関して最近知りました。
もともと当店ではいわゆるベジョータを使っているのですが、レアルなものが存在する。。
よく考えると当たり前なんですが、日本にはほとんど入ってきていないように思います。
常連様からの情報共有でこの豚の存在を知ったのですが、すぐにその会社にコンタクトを取り
真意を伺いました。今日は、その取引させて頂いた会社の情報と合わせてイベリコ豚について解説させて頂きます。
イベリコ豚の等級(ベジョータ・セボなど)の違いとは
イベリコ豚は、スペイン政府の厳格な基準によって以下の4段階に格付けされています。
等級 | 飼育方法 | 飼料 | 血統 |
ベジョータ(Bellota) | 放牧 | どんぐり+自然草 | 50〜100% |
セボ・デ・カンポ(Cebo de Campo) | 放牧 | 穀物+牧草 | 50〜100% |
セボ(Cebo) | 屋内肥育 | 穀物中心 | 50〜100% |
レアル・ベジョータ(Real Bellota®) | 放牧+超限定条件 | どんぐり+自然草 | 100%純血 |
「ベジョータ」はどんぐりと自然草のみで育てられた放牧豚ですが、レアル・ベジョータはさらに**純血100%**で、特定の環境(樹齢200年以上の木々の森)で育った“幻の2%”とも言われる希少種です。
おそらく種豚としての位置付けだったり、するんじゃないかと推察しています。
豚の品種を守る上で必ず種豚がいます。
富士宮から届く【満州豚】【マンガリッツァ豚】などの原種はこのレアルベジョータと同じ位置付けとして
その豚本来の味わいを楽しめますが、野生味があったり、脂が多かったり、サシが少なかったり、肥育日数によっては硬かったりとデメリットも多くあります。
イベリコ豚の場合が実際のところどうなのかは今後取材して伺おうと思っております。
レアルベジョータとベジョータの違い
項目 | ベジョータ | レアル・ベジョータ |
血統 | 50〜100% | 100% 純血(原種) |
飼育環境 | 放牧 | 特定のドングリ林(樹齢200年超) |
出荷量 | 全体の10%前後 | 全体の2%以下 |
価格帯 | 高級 | 超高級(数倍) |
味わい | 芳醇で甘みあり | より上品でナッツの香りが濃い |
レアル・ベジョータは単なる上位互換ではなく先ほども述べた純血100%です。
血統、飼育地、脂質の質など、あらゆる面で違いが際立ちます。
そして何より希少。。
当然ですが、ベジョータにはデュロックという赤豚を掛け合わせるそうなので、本来のイベリコ豚の肉を味わうという意味ではレアルベジョータしかないという事ですね。
おそらく、我々が食べ馴染んでいる豚肉で美味しく感じるのはレアル〜ではなくベジョータではないかと推測しています。ただ、レアル〜は肉質の味わいがより深く、生ハムなどにするとかなり美味しくなるのでは?と思います。
この辺りもスペインの食肉の歴史を紐解く必要がありそうですね。。

どんな料理に合うのか|脂の甘さとナッツの香り
レアル・ベジョータの魅力は、なんといってもその脂質。くちどけが非常に良く、オレイン酸を多く含むことで、ナッツのような香ばしさと甘みが際立ちます。
これはどんぐりを食べているせいなのか?わかりません。
私も初めてイベリコ豚を食べた時の感動はここにあります。
ぜひ一度ご賞味ください!
おすすめの料理法はなんといってもシンプル。。
ソースや調理はあまり施さず、あくまで焼く!藁や炭で仕上げるのがベストではないかと
思っています。
レアルやベジョータの場合、腕やもも肉はすべて生ハムなどに回るそうので、硬い部位がないので
煮込む必要もないですね。
出来ることならパテやハムを作ってみたいのですが、シャルキュトリにするにはちょっともったいないような
気もします。何度か仕入れているうちにそういったことにもチャレンジしたいと思います。
おすすめの調理法:
シンプルな塩焼き(脂の甘さを引き出す)
グリルステーキ(ナッツ香と赤ワインが好相性)
軽く炙ったたたき風(肉の香りがダイレクトに)
グロワグロワで食べられるベジョータ部位
グロワグロワでは、期間限定でこの“レアル・ベジョータ”を取り入れたコースを展開。以下のような部位をお楽しみいただけます。
肩ロース:ジューシーな甘味と柔らかさ
リブフィンガー(バラ山):香ばしさと肉の旨み
セクレト(ざぶとん):脂と赤身のバランスが絶妙
ヒレ:繊細な肉質でとろける食感
タン・ほほ肉など希少部位:ワインとの相性抜群
料理ごとに火入れやソースを変え、部位ごとの魅力を最大限に引き出しています。
コース料理はどんな感じにするかはまだ未定ですが、素材を活かした形で提供するつもりです。
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